組立て直して再利用  蔵・茶室他

再利用されている建物

(5)蔵・倉

 蔵・倉は、廃城後に藩士の民家に下賜されたり、商家が物入れとして購入されたケースが多いと思われます。

 

 クリックすると、城名と蔵・倉名、現在移築先の倉庫とその住所がわかります。

お城の建物 再利用先

遺構と遺構先(例)

<私が訪問した遺構の蔵・倉や納屋は、約15箇所ありました>

  蔵・倉 

①民家の倉庫

 新谷陣屋藩金蔵、高鍋城藩籾蔵、松坂城土蔵 他

②商家用の倉庫

 盛岡城土蔵、飫肥城藩役所物産方長倉 他

(6)茶室

 お城内にあった茶室が、他の場所へ移築されて茶室や公共施設に利用されていたり、他の場所へ移築されていたものが、再度城内や城内に整備された公園内に再移築されてモニュメント的に利用されていることが多いです。

 

 クリックすると、城名の茶室、現在移築先の茶室や施設名とその住所がわかります。


(7)藩校

 藩校内の建物の一部(門、玄関、講堂、教場<教室・道場>)が、学校など教育関係や史料館、神社の一部に再利用されている場合が多いです。ここでは、閑谷学校(岡山藩)、弘道館(水戸藩)、致道館(鶴岡藩)、崇高堂(伊賀)等のように現存の藩校史跡として存立している藩校は記載していません。現存藩校建物はこちらら。

 

 クリックすると、城名と櫓名、現在移築先の藩校の建物とその住所がわかります。

お城の建物 再利用先

遺構と遺構先(例)

<私が訪問した藩校の遺構建物は、約20箇所ありました>

 藩校

小中高学校の校門や校内、史料館、神社内の社務所や神門、寺院の庫裏など

三春藩藩講所「明徳堂」表門、勝山藩藩校「成器堂」講堂、土浦藩藩校「郁文館」正門、大村藩藩校「五教館」御成門、彦根藩 藩校「弘道館」講堂 他

 


(8)東照宮など神社、鐘楼、能舞台、番所、供侍、中間部屋、馬屋

        徳川家康を祀る東照宮は、神社の拝殿などに再利用されています。

 

城下に時を知らせる鐘楼は、鐘だけを取り出して寺院の鐘楼の屋形に取り付けられたり、鐘楼として再使用されたりしています。

 

お城の中で興を楽しむ能舞台は、神社の本堂や拝殿に、またそのまま移築されて能舞台として活用されているものもあります。

 

番所は、民家の建物に使用されたり、倉庫に使用されたりしています。

 

変わったところでは、藩主が馬術を観覧する時に使用した馬見所、城に訪問時に供人が控える供侍や、馬を繋いでおく馬屋、主人の奉公人が居住した中間部屋も、再利用されている例が見られます。

   

 クリックすると、城名と櫓名、現在移築先の藩校の建物とその住所がわかります。

お城の建物 再利用先

遺構と遺構先(例)

<私が訪問した遺構の東照宮、鐘楼、能舞台等は、約10箇所ありました>

 東照宮

神社の本堂や拝殿

 金沢城東照宮
 鐘楼

寺院の鐘楼、鐘楼の中の鐘

 須坂陣屋鐘楼
能舞台

神社の本堂や拝殿、能舞台

 金沢城能舞台、高島城能舞台、福知山城能舞台
番所 民家の建物、倉庫  膳所城勢多口総門番所
馬見所    島原城馬見所
供侍 寺院の供侍  小松陣屋供侍 
馬屋    田中城仲間部屋と厩
仲間部屋    田中城仲間部屋と厩